概要
マインクラフトで特に最初のうちにとてもお世話になる丸石。 ゲームが進むと出番は少なくなるものの、全く使わなくなることはまずない、マインクラフトを代表するブロックの一つです。 しかし、これが現実の世界の何を表しているのか考えてみたことがあるでしょうか? ここでは、丸石が現実ではどんな石かを紹介します。
翻訳の違い
マインクラフトの英語版では、日本語版の丸石が「Cobblestone」と表記されています。 「Cobblestone」の日本語訳はマインクラフト以外では実は丸石ではなくて、「玉石(たまいし)」と訳されるのが普通です。
玉石についてはひょっとすると聞いたことがある人もいるかもしれません。 和風庭園などに敷かれている小さな丸い石を「玉砂利」と呼びますが、それよりももう少し粒の大きな石がたくさん地面に埋め込まれて見たことがないでしょうか? あれのことを玉石と呼びます。
具体的にはだいたい5~25センチメートル程度の角の取れた丸みのある石が玉石です。
なんとなく見た目で予想していたかもしれませんが、マインクラフトの丸石はおそらくツルハシで砕いた小さな石が一つにまとまったものを表現しているのではないかと思います。
ちょうど「君が代」で有名な「さざれ石」のような物でしょう。
ちなみに英語ではCobblestoneより小さい石のことを「Pebble」(日本でいうところの玉砂利)または「Gravel」(砂利)と呼びます。 Cobblestoneより大きな石は「Boulder」(日本語だと巨礫)と呼びます。
馬車が活躍していた時代を舞台とした英語の小説などを読んでいると、こういった単語がよく出てきます。
西洋での丸石の使われ方
ヨーロッパなどではこの玉石を地面に埋め込んで道を舗装するのに使われていました。
水はけが良く、それでいてほこりが舞いにくく、馬車が通っても車輪の跡がつきにくく、馬の蹄が噛みやすくて滑りにくいことから、馬がよく使われていたヨーロッパの国々では重宝されたようです。
ただ、やはり騒音や揺れの問題があるので、19世紀ごろから玉石の舗装はだんだんともっと大きな石を使った石畳に、そして最終的にはアスファルトの道路へと交換されていきました。
現在では装飾的な意味合いで使われたり、車の接近を知らせるためにあえて音が出るようにするためなどで、丸石の舗装が使われることがあります。
また、地方によっては丸石を組み合わせて建物の壁にするという使い方がされていたこともあります。
マインクラフト建築での丸石の使いどころ
マインクラフトの中でも、現実の世界と同じような場面で丸石はよく使います。
例えば道路を舗装するのに、メインとなるような大きな道路は石レンガで石畳のようにして、そこから伸びる細い道は素朴な風合いの丸石にする、といった具合です。
また、村の小さな建物の壁にもよく似合います。 このとき、「苔むした丸石」をいくつか混ぜておくと雰囲気が良くなります。
他の使いどころは屋根です。特にオークの壁に丸石の屋根はマインクラフトの定番の組み合わせです。
マインクラフトのプレイヤーが丸石の屋根を現実世界の何を表しているつもりで作っているのかは分かりませんが、見た目が近い物としてはスレートがあります。
スレートは本来、粘板岩という薄くはがれやすい岩の事で、西洋ではよく屋根を葺くのに使われていました。 天然の岩なので大きさや形はそろっていません。 そのため、ちょうどマインクラフトの丸石のような見た目になります。
もちろん、丸石の屋根はマインクラフト特有の物で現実に対応する物などないという考え方もあります。
ちなみに現代日本でもよく見かけるスレート屋根はそれをまねて工業的に作られた材料でつくられているので、昔のヨーロッパの物とはちょっと違います。
まとめ
マインクラフトにはゲーム内でしか通用しない、現実にはない特殊なルールやブロックがたくさんあります。
でもこの丸石のように実はちゃんと現実に対応する物がある場合も多くあります。
そういう物が分かっているとよりマインクラフトが楽しめるようになるのではないかと思ってこれを書きました。
その意図が少しでも達成されていたならうれしいです。
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公開日:2020-05-02