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本/忘れてしまった高校の世界史を復習する本(祝田 秀全)
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忘れてしまった高校の世界史を復習する本(祝田 秀全)
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# xf5db46e の編集
ページ内容:
*207ページ「空を見ろ! ミュンツァーの頭上に虹が出た」 [#xf5db46e] 「鎮圧軍にミュンツァーが連行されるとき、その頭上に突如、虹が輝きました。」という記述があります。しかし、虹が出たらどうなのか分からなかったため、調べてみるとミュンツァーは虹の描かれた旗をシンボルとして使っていたようです。 虹はノアの箱舟の時に現れたため、神との契約や同盟と言った意味があるそうです。 H.J. ゲルツ著「トーマス・ミュンツァー 神秘主義者・黙示録的終末預言者・革命家」によると、ミュンツァーは、彼が中心となった反乱の途中で現れた太陽にかかった暈(かさ)が虹に似ていたことから、それを神による勝利の予告だなどと言って仲間を説教で励ましたという記述がありました。 しかしその直後に反乱軍は諸侯軍に鎮圧されて虐殺されます。ミュンツァーはしばらく逃げてから捕まって拷問され処刑されます。 このことを上の記述は指しているのかも知れませんが、虹ではなく日暈で、出たのは連行されるときではなくその前の説教の時です。 また、その印象もかなり変わります。 本の記述だと虹は神が殉教者に見せた最期の奇跡みたいですが、史実だと追い詰められ冷静な判断ができなくなった宗教者とそれに巻き込まれた者達の哀れな末路の予兆のようです。 いずれにせよ虹を旗印にしていたことやその意味がこの本の中では説明されておらず、それではこの部分の記述の意味が分からないのではないかと思うので、こちらで指摘しておきます。
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